今日は待ちに待った外科の先生からの手術の説明です。
肋骨をグワバッと切り開く正中切開ではなく、右小開胸、もしくはMICSとかポートアクセスとも呼ばれる、肋骨を切らずに右胸の下を小さく切り開くだけで済む方式で行けるかどうかが気になっていました。
当初はあまり知識がなく、逆流を治すことを最優先に、単純に難易度が低い正中切開を選択しようかと思っていましたが、筆者の僧帽弁の手術のケースでは右小開胸でも位置的にさほど難易度が高くない事を知り、退院後の仕事復帰や生活面への影響を考えて、右小開胸で行けたらいいなと考えるようになりました。で、最後はS病院の方針や見解によるかな、と。
で、結果、外科の先生の方から右小開胸での手術を勧められました(^^)
特に僧帽弁の場合は右小開胸で行いやすい場所なので最近はその方式が一般的で、確実性などに大きな違いはなく、デメリットは殆ど無いそうです。ただ、やはり開口部が小さくなる分、技術的にはやや高度になるので手術時間が1.5倍ほど長くなるとのこと(右小開胸の場合で全部で4〜5時間)。
この方式の違いによって退院後の諸々の計画が変わってくるので、これがハッキリしたのはかなり嬉しいですね。正中切開は肋骨を激しく骨折したのと同じなので、手術後数ヶ月間は車の運転すら出来ませんが、右小開胸なら3月頃にはスキーにだって行けちゃうかも知れません♪
ちなみに、手術時間が長くなるとのことで、心臓を止めて弁を形成し、再度動かすと言うのはどうやって行うのかを聞いてみました。
まず、心臓は血液を止めることによって心筋が動かなくなります。しかしそのままでは壊死してしまうので、「心筋保護液」という薬で表面を覆うことで壊死するのを防ぎます。それでおよそ3時間は壊死を防げるとのこと。そして弁形成後、血流を戻すと再び心筋が動き始める・・・と。
うーん、上手くできてますな・・・ほんとにそんなに上手く行くんかいな、と思いつつ、ここまで技術を確立するまでには幾多の研究や試行錯誤、成功と失敗を経てきたんだろうな、と遠い目になりますね。先人達に感謝です。
それから一応、開胸後に弁形成で行けないと判断、弁置換で行く事になった際のために、機械弁か生体弁かの希望も訊かれました。生体弁(牛の心膜を使った弁)は耐久性の問題で10〜15年で再手術になるため、まだ40手前という年齢を考慮して耐久性が半永久的である機械弁を希望しました。機械弁は血栓のリスクがあるため血液をサラサラにする薬を飲み続けなければなりませんが、スポーツ選手など特別な環境になければ、若い年代なら通常は機械弁を選ぶとの事です。
まあ、95%以上弁形成で問題ないだろうとの事でしたが・・・
最後に執刀医が、かねてよりお願いしていた神の手使い、T梨先生であることを確認して診察終了です(今日説明してくださったのは別の外科の先生でした)。
その後、万一輸血が必要になった時のための自己血の採血です。外科の先生曰く「輸血する程の事にはならないと思いますが念のため」との事でした。
400ccも採るということで、「たくさん食べて来てください!肉とか!」と言われていましたので、昨夜は細君と鉄板焼き屋に繰り出して腹一杯飲み食いして来たので万全です!(「飲み」は余分か・・・(笑))
実は前日から怪獣達が3泊4日のスキー合宿で、貴重な大人だけの時間なんですよね〜♪
で、普段の採血の注射よりも「ふた回りくらい太い針」(看護師さん談)をぶっ刺して15分くらい寝て血を採ります。痛みはそんなにでも無いんですが、刺す時と抜く時の肌に感じる針の存在感はなかなかのものでした^^;
最後に手首と足首の血圧を測って終了です。これは動脈硬化を診るための検査なんだとか。
これにて入院前の検査は終了!いろいろスッキリして年末年始はゆっくり過ごし、年明けの1月5日に入院に乗り込むのを待つばかりです!!
では良いお年を〜♪
※実は12月14日に胸のCT検査で来院しましたが、大したことのない検査だったこともあり書くの忘れてました^^;
コメント
お久しぶりです。体調はいかかですか?
新年のカウントダウンもですが、入院・手術のカウントダウンも始まりましたね。
術前説明や貯血、なつかしいです。まだ数ヶ月前だったのに、遠い昔のような感覚です。
沢山お肉食べさせてたなー。
右小切開でいけそうでよかったですね。長男の退院後、特に制限がないのが何よりよかったと実感しましたので。
インフルエンザなど、くれぐれもお気を付けください。
そして御家族みなさんで、良いお年をお迎えくださいね。
kokoroさん、おはようございます。
ありがとうございます。
体調はすこぶる快調です。
これで大手術なんてなんだか不思議な気分ですが、逆に症状が出て後戻りが出来なくならないうちに早く元の心臓を取り戻したい気持ちです(^^)
お子さんの手術、たしかにたったの数ヶ月前ですもんね。
それが今では懐かしい思い出のようになるなんて、素晴らしいです!
お子さんも、大変だったけど、いろいろな事に感謝するいい機会となったのではないでしょうか(^^)
風邪などひかぬよう、よいお年をお迎えください!
えいさん はじめまして。50代主婦のさわと申します。
私も同じ僧帽弁閉鎖不全症と2年前に診断され(風邪で病院にかかった時に発見)現在は半年に一度ほどの経過観察中です。
逆流度が3ということで心雑音もそれなりにあるものの、自覚症状がないという、ここもほぼえいさんの途中経過と同じじゃないでしょうか?
年明けには手術に臨むとの事。心臓血管外科では有名な病院は…存じていますが、低侵襲手術はやっていないかと思っていました。今はそれが主流なんですね!
執刀医も名医とのことでもう何も心配ないって思います。
寒い毎日ですが、手術当日まで体調整えて臨まれてください。
私も、なかなか同じ境遇の人とは出会えないなかでこれからもブログ読ませてもらいますね。
さわさん、はじめまして(^^)
ご訪問・コメントありがとうございます!
たまたま聴診で発見されてMR3で半年毎の経過観察・・・同じような状況ですね。
この経過観察の時期は、経過観察が続く事にホッとする思いと、早く治してしまいたい思いとで複雑な心境ですよね。
しかも階段を上ったりして息切れすると、自覚症状なのか単に歳のせいなのか分からずモヤモヤしたり^^;
でも、半年に一度診てもらっていれば手遅れになるような事は無いそうなので、先生に任せて気にせず過ごされるのが良いのでしょうね(^^)
S病院は信頼してるので手術に関しては不安はありません。
どの病院でも、先生の説明が納得がいって信頼できれば良いですよね。
私は一足お先に手術となりますが、さわさんもお身体に気をつけてよいお年をお迎えください♪
えいさん、お久しぶりです。
ここまで長かったですね。でも、ご自分の意思と病院の方針が合って進むことができたこと、本当に良かったと思います。
私は、術前外来で 「もう、ギリギリですよ。」と言われていたので、早めのオペにしてくださったのかもしれません。
入院した時は、「あ~やっと入院できた~。」とほっとしました。
そして、T先生にはお会いしただけで安心できました。けっこうざっくりとした説明で「切って縫うだけのことですから、そんなに難しいことじゃありません。」と。これは、何があっても大丈夫だなぁと思いました。なんだか幸せな気持ちになりました。術前なのに。(*^^*)
そんなだったので、もうなんだか細かいこと聞きたいと思わなかったですよ。
退院すると、お会いする機会がなくなるのが残念です。他の病院の方は、執刀医の先生の外来があってとても羨ましいです。
えいさんは、ご自分の心臓の音を聴いたことありますか? 私は、ステート(聴診器)を持っているので、時々聴いていたのですが、ザーザー言っていたのが春頃にはゴーゴーすごい音になっていました。録音しておきたかったくらい。左向きで寝ていても聞こえる時があったので、お子さんや奥様に、胸に耳をあててもらうとわかるかもしれません。お子さん、医学に興味を持つかもしれませんよ。(*^^*)
入院したら、看護師さんにステート借りれば聴かせてくれると思います。オペ前もぜひ聴いてみてください。私は、ICUから病棟に帰ってきてすぐ、聴かせてもらいました。トックントックンって綺麗な音になっていて…嬉しくて、涙が出ました。(ICUは、翌日の午前中には出されますよ。)
私は、もう5ヶ月たちましたしすごく元気です。ワーファリンも終了しましたし、心房細動も出ていないです。高尾山に登って来ましたが、全然息切れしないし疲れなくてびっくりでした。身体が軽いし、指先まで血が通っている感じがします。やっぱりあの鉛のように重たい身体は、異常だったんですね。
あとは、仕事…。夫の扶養に入ったことで甘えて、まだ始めていません。f(^^;
術前外来の先生が、心臓は6ヶ月~1年かけてゆっくり治っていきます、とおっしゃっていました。心臓を止めること、人工心肺を回すことの侵襲は、とても大きいと感じました。どうぞできるだけ休んで大事にしてくださいね。
たぶん、退院は、すごく早いと勝手に予想していますよ。
それでは、またブログ拝見させてくださいね。それから、術前のあの儀式、、、
またありますから、しっかり確認してもらってください。…これは、セクハラ発言か…f(^^;
しろねこさん、こんにちは。
ありがとうございます。
そうですね、納得して進められているので、今は不安や迷いはありません。
早く無事に手術を終え、リハビリに励みたい気持ちでいっぱいです。
なるほど、しろねこさんは症状がかなり進んでいたのですね。
私は逆に、まだ余裕があると診断されていたのだと思います。
私も入院当日にT先生にお会いする予定です。
そうですよね、先生が余裕の表情を見せてくれたら、こちらも気が楽になりますよね(^^)
心音は最初に雑音を発見してくれた人間ドックの先生に聞かせていただきました。
確かに素人でも聞こえますよね・・・
なるほど、手術前後に聴いて比べてみようと思います!
妻にも聴診器で聞かせてみようかな。
子供は入院前に来院予定が無いないので、旨に耳を当てて聴き比べさせてみようと思います♪
しろねこさんは術前と比べてそんなに体調が良くなったのですね。
私は正直、階段を登ったりして息切れするのが、症状なのか歳のせいなのかよく分かりませんが、もしかしたらグッと改善するのかもしれませんね。
だとしたら本当に嬉しいですね(^^)
ゆっくりしっかりリハビリして、完全復帰をしたいです。
あ、その前にあの儀式ですね(笑)
ではでは元気に行ってきたいと思います!
えいさん こんにちは。
もうすぐ手術ですね。
一足お先に10月に手術した私は今日も林道に行ってきました。
えいさんもきっとすぐに良くなると思います。
順調に回復すれば3月にスキーは出来ると思いますがクルマの運転はご注意下さい。
個人差があると思いますが私はつい最近まで疲れると平衡感覚がおかしくなったり視界がキラキラや暗くなってしまう症状がたまに出ていたので長距離運転を控えていました。
何はともあれまず手術。頑張ってください!
じろぽんさん、こんにちは。
退院後のご活動の様子、ブログで拝見して大変励みにさせて頂いております。
術後の経過も拝読して、手術後の数日はいろいろ刺さっていてやや辛そうですが、思っていたよりもずっと気持ちが楽になっています(^^)
なるほど、運転、傷の痛みよりも血流の巡りからくる問題があるのですね。
少しずつ様子を見ながら活動範囲を広げて行きたいと思います!
えいさん、初めまして。
私も僧帽弁閉鎖不全症を患い、3月下旬の手術を待つ身体です。
ブログを読ませていただきましたが、本当に読みやすく、
「更新はまだかなあ」と楽しみにしています。
ところで伺いたいのですが、患者側から執刀医の先生を
“指名”することなんてできるのですか?
もしそれが可能なら、私も聞いてみたいです。
ちなみにえいさん同様、「3月下旬」と聞いて
月をまたいでの請求が頭をよぎりました。
事務の方に「月初で調整できませんか?」
とうかがいましたが、あっさりNGといわれてしまいました。
一生に一度の大手術だけに、納得できないというか……
とりあえず頑張っていきます!
beccoさん、コメントありがとうございます(^^)
手術を待っている時期は、先延ばししたいような早く来て欲しいような複雑な気分ですよね。
私の病院では、執刀医は指名できました。
実際には、お願いした外科部長の先生と、若い先生のペアで手術を行うようですけどね。
beccoさんももしご希望の先生がおられるようなら相談してみてはいかがでしょう(^^)
時期は調整出来ませんでしたか・・・私は仕事の都合という風に言って、提示された時期から変更などしてもらいました。
何か理由を見つけて相談されたらもしかして聞いてくれたりしないですかね・・・
※最初は年末から年始を指定されたため、仕事的にはむしろその方が良かったのですが、正直なところは費用的に月またぎが嫌だったのと、子供の冬休みにぶつかると妻にあまり見舞いに来てもらえなくなるので年明けにしてもらいました^^;
ちなみにそもそもは11月くらいの手術を希望と伝えていたのですが11月終わりになっても全然日程が決まらず・・・という状況で、病院側もいろいろ調整に苦労したようです。なので、希望が通らなくても仕方ない面もあるかも知れませんね^^;
とにかく、手術を無事に終えられることを祈ってます!
eiさん、こんにちは。
今日は真冬のような寒さで、身体中が冷え切ってしまいます。
その後、親ブログでの活動ぶりは拝見させていただいております。
私は来週から入院~手術ということになりました。
不安だらけで落ち着かない毎日ですが、
eiさんのブログだけが心の安定剤となっています。
手術前から当日、そして手術後、退院といった部分は、
もう覚えてしまうくらい読み返しています。
本当に助けられています。
ありがとうございます。
落ち着いたら、またコメントさせていただきますね。
beccoさん、こんにちは。
ついに来週からなのですね!
この拙いブログが少しでもお役に立てている事、本当に嬉しく思います。
よほどの高齢でなければ、手術自体はご心配なされなくていいと思いますよ。
手術室に入った瞬間に、いよいよだな・・・と少しだけ緊張しますが、緊張する間もないくらいにあっという間に眠りに落ち、目覚めたら全て終わっています(^^)
むしろ終わってからが大変ですが、ドレーンが刺さっている二日間くらいが終わればどんどん回復していくはずなので、どうぞお気を楽にお持ち下さい。
早く手術が終わり元気になられる事を祈っています!