僧帽弁閉鎖不全症との診断を受けるの巻/「僧帽弁閉鎖不全」とは?

予想外に快適だった経食道心エコーによる診断結果をき聞きに、午後休で五反田のN病院へ行ってきました。

そして、生まれてはじめて聞く単語に遭遇します。

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診断結果は「僧帽弁閉鎖不全」

結果はズバリ・・・

「僧帽弁閉鎖不全」

 

えっ?なに?

そう・・・べん・・・

早弁??(はやべん:昼休み前にこっそり弁当を食べるという、高校時代にやっていたお行儀の悪い行い)

 

まあ、アラフォーになっても聞いたことのない単語が世の中にはまだまだあるもんですね。ということで、いろいろ調べてみた範囲でまとめておきます。

以下、あくまでも素人の筆者が個人的に医師からの説明やWeb上の情報を取りまとめ解釈して記したものであり、正確性の保証はありませんので、ご自身の病状や治療に関する判断は医師の診察を以て行って下さい^^;

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僧帽弁閉鎖不全の概要

詳しいことは専門のサイトにお任せしますが、要は、心臓のメインポンプである左心室から動脈にグワッと血液を送り出す際に、左心室の前に血液が居た部屋(左心房)に逆流しない様に弁(僧帽弁と言う)が付いているのですが、この弁が何らかの理由で完全に逆流を防ぐことが出来なくなり(まさに閉鎖不全)、血液が一部逆流してしまう状態の事です。

それにより、イメージ的には、心臓が普通の力で100の血液を動脈に送り出せていたのが、95とか90とかしか送り出せなくなり、それじゃあ困る、って事で左心室のポンプが無理をしちゃう→心肥大や不整脈、心不全などに繋がる→いろいろやばいことになるかも、というモノです。例えば不整脈は手術で弁膜症を治しても残る可能性があるようです。

現在日本国内に、約200万人もの患者がいると言われています。60人に1人、と考えると割とメジャーなもののようですね。

僧帽弁閉鎖不全とは

出典:Medical Note

僧帽弁閉鎖不全の自覚症状

自覚症状として動悸や息切れなどが発生する事があるようですが、筆者の場合、自覚症状は全くありませんでした。それどころか、出勤時や昼休みに10階の職場まで階段で上がったり、週末にはロードバイクで50キロ走ったりしていたので、何のこっちゃ、という感じでした^^;

心臓はそうそうヘコタレない臓器なので、特に筆者のように比較的若かったりすると自覚症状がないまま重度の逆流に進行していることもあるようです。逆に自覚症状が出るレベルだと、すでに不整脈などの合併症が起こっていたり、後述の弁形成術による手術では済まないこともあり得るので、早期発見が肝心です。

早期発見には定期的な健康診断が不可欠

筆者は自覚症状がありませんでしたが、結果的に(後の記事の通り)中等度の逆流につき経過観察となり、結果、適切な時期(弁形成に間に合い、かつ不整脈等の合併症がない)に手術を受けることができました。それは毎年受けていた人間ドックの聴診で発見出来たためです(下記リンク参照)。聴診程度で分かることなので、やはり定期的な健康診断等が肝要と思います。

ことのはじまり − 人間ドックの聴診で心雑音発見!(;´Д`)
それはあまりに突然のことで、言われている意味はおろか事の重要性すら想像できませんでした・・・ 毎年受けている人間ドックの最後の問診でのことでした。 しかも、全ての検査が終わって帰ろうとしていたところを受付の人に呼ばれ、

僧帽弁閉鎖不全の治療方法

血液の逆流の程度には

①軽微 ②軽度 ③中等度 ④高度

があり、中等度で自覚症状が特になければ経過観察で済ませることが多いようですが、自覚症状があったり逆流の度合いが高度に達したりすると手術を検討するようです。

筆者の場合、人間ドックの聴診で心雑音が見つかり、その時点では中等度だったのでその時点では経過観察ということになりました。

僧帽弁閉鎖不全の手術方法

手術にも、弁の状態や年齢などによっていくつかの選択肢があるようです。

(1)弁形成

弁形成は元々の自分の僧帽弁を縫合などによって修復する方法です。弁の破損状態が深刻でない場合など、(特に筆者のような僧帽弁の疾患の場合には技術が確立しており)可能な限りこの方法が優先して採用されるようです。

というのも、術後のQOLが最善で、胸を開いた外科手術の傷が完治すれば、再手術もほぼ不要で、(後述の血液抗凝固剤といった)薬を服用し続ける必要も無く、手術と術後経過が順調ならばほぼ病気以前の状態になると言われています。

従って、手術が問題なく行われた場合、当然障害者手帳も発行されず、仕事や生活も元のままになります。感覚としては盲腸の手術などに近いと言われていますが、消化器系の手術と違って食事なども術後速やかに摂れる事を考えると、術後の回復を考えると消化器系よりも敷居は低いとさえ言われています。

極端な話、会社から

「来月からアフリカへ赴任してこい!」

と言われても、(年に一回の一時帰国の際に経過観察は必要かもしれませんが)基本的にドクターストップは出ないわけですが、そんな会社には長居しない方が良さそうです(笑)

なお、弁形成の術式にもいくつかのアプローチがあります。従来採られていた「胸骨正中切開」という方法以外に、最近ではより身体への負担が少ない「ポートアクセス(MICS、小切開低侵襲手術などとも)」(今回結果的に筆者が行うことになったのはこちら)という方法もあります。こちらは別途ご説明します。

(2)弁置換

弁置換は、元々の弁の修復が難しいほど破損してしまっている場合などに適用されるようです。弁置換には主に①機械弁と②生体弁の二種類がありますが、機械弁は耐久性がほぼ半永久的で、再手術の必要がないメリットが有る一方、弁の周りに血栓が出来やすいためワーファリンのような血液抗凝固剤を一生服用し続ける必要がある(そのため怪我をすると危険なためスポーツなどの激しい活動が制限される)デメリットがあります。一方生体弁は血液抗凝固剤が不要な反面10〜20年で再手術の必要があるようです。

なお、弁置換の場合にはいずれの方法でも障害者手帳が発給されるようです。

 

筆者の場合、ここでいう(1)の弁形成でほぼ間違いなく行けるだろう、とN病院でも、この後診てもらうことになったS病院でも言われています(本記事は手術入院前時点に執筆)。

循環器専門の病院へ

・・・で、話は戻りまして、N病院の先生の話にも「手術」という可能性が登場する訳ですが、した方がいいのかまだしなくていいのか、はっきりと要領を得ませんでした。まあ、心臓病を得意とする病院を選んで来たわけではなく、とりあえず精密検査が出来るってことで紹介状を書いてもらって来た病院ですからね・・・

このままでは拉致があかないので、あらかじめ医者の知人に聞いたりネットで調べていた、東京都府中市にあるS病院という病院に紹介状を書いてもらう事にしました。

コメント

  1. […] […]

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